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【Washed?Natural?】コーヒーの精製方法

2024-10-29

コーヒーの精製とは、「コーヒーチェリーから果肉や皮を取り除いて豆の状態にすること」を指します。

コーヒー豆とは実は、赤いさくらんぼのような実の中にある、種子のことなのです。
コーヒーチェリーから種子を抽出する方法はさまざまであり、それぞれ方法はコーヒー豆の品質や味に大きな影響を及ぼします。

今回は主な5つの精製方法を紹介します。

1. 水洗式(Washed)

プロセス

名前が示すとおりこの方法は水を大量に使用します。特に発酵工程に水を使用し、大きなタンクの中で粘液(ミューシレージ)を溶け出して除去します。

  1. 搬入
    コーヒーチェリーを水洗式加工場に搬入します。
  2. 果肉の除去
    摩擦により果肉と豆を分離します。
  3. 発酵
    果肉を取り除いた豆は発酵タンクにつけられます。発酵の早い段階で酵素の働きにより、ミューシレージが分離され除去可能な状況になります。
  4. 粘液除去
    残っているミューシレージを除去します。
  5. 乾燥
    1週間ほどの時間をかけて乾燥させます。
  6. ねかせる
    ねかせることにより風味が増します。
  7. 皮むき
    最後にパーチメントを取り除きます。

特徴

  • クリーンで明るい風味、酸味が際立つ。
  • テロワール(産地の個性)や品種の特性が引き立つ。

主に使用される産地

エチオピア、コロンビア、ケニア、中央アメリカの多くの国。

環境への影響

大量の水を使用するため、廃水処理が課題になることがあります。一部の農園では水の使用を削減するための新技術を導入しています。


2. 乾燥式(Natural)

プロセス

果肉を取り除かずにチェリー全体を乾燥させる方法です。この方法は水をほとんど使用せず、天日干しが一般的です。

  1. 搬入
    収穫したコーヒーチェリーを加工場に搬入します。
  2. 選別
    水槽や手作業で、熟していないチェリーや不良品を取り除きます。
  3. 乾燥
    チェリー全体をアフリカンベッド(高床式の乾燥棚)や地面に広げ、定期的に攪拌しながら乾燥させます。
  4. 果肉と豆の分離
    乾燥後、専用の機械で果肉を取り除き、種子(コーヒー豆)を分離します。

特徴

  • 甘みとボディが豊かで、フルーティーな風味が強い。
  • 発酵が起こりやすく、ユニークな味わいになる。

主に使用される産地

エチオピア、ブラジル、イエメン。

環境への影響

水をほとんど使わないため、環境負荷が低い。ただし、乾燥工程に広い土地が必要で、天候に影響を受けやすい。


3. 半水洗式(Semi-Washed)

3-1. ハニープロセス(Honey)

プロセス

果肉を取り除いた後、ミューシレージ(粘液質)を一部残したまま乾燥させる方法です。残るミューシレージの量によって異なるバリエーションがあります。

  1. 搬入
    コーヒーチェリーを加工場に搬入します。
  2. 果肉の除去
    摩擦で果肉を取り除きます。
  3. 乾燥
    ミューシレージを残したまま、天日干しや機械乾燥を行います。
    • ホワイトハニー:ミューシレージの量が少ない。
    • イエローハニー:中程度。
    • レッドハニー:多め。
    • ブラックハニー:非常に多い。
  4. 皮むき
    乾燥後、パーチメントを取り除きます。

特徴

  • ウォッシュドとナチュラルの中間的な風味。
  • 甘みと酸味のバランスが良く、複雑な味わいになる。

主に使用される産地

コスタリカ、エルサルバドル、パナマ。

環境への影響

水の使用量が少なく、比較的環境に優しい。

3-2. パルプドナチュラル(Pulped Natural)

プロセス


ナチュラルに似ていますが、果肉を部分的に取り除いてから乾燥させる方法です。特にブラジルで広く使われています。

  1. 搬入
    コーヒーチェリーを加工場に搬入します。
  2. 果肉の除去
    機械で果肉を部分的に取り除きます。
  3. 乾燥
    ミューシレージを残した状態で乾燥させます。
  4. 皮むき
    乾燥後、パーチメントを取り除きます。

特徴

  • ナチュラルの甘さを持ちながらも、クリーンさが増す。

主に使用される産地

ブラジル

環境への影響

水をあまり使用しないため、比較的環境負荷が低い。


4. 嫌気性発酵(Anaerobic)

プロセス

密閉された容器内で酸素を制限した状態で発酵させる新しい方法です。発酵条件(温度や時間)を細かく管理する必要があります。

  1. 搬入
    コーヒーチェリーを加工場に搬入します。
  2. 密閉発酵
    密閉タンク内で酸素を制限し、特定の温度や時間で発酵させます。
  3. 乾燥
    発酵後、チェリー全体を乾燥させるか、果肉を除去してから乾燥させます。
  4. 皮むき
    乾燥後、パーチメントを取り除きます。

特徴

  • ユニークで複雑な風味、時にスパイシーやトロピカルな香りが出る。

主に使用される産地

コロンビア、コスタリカ。

環境への影響

発酵管理が必要で、施設投資が大きい一方、水の使用量は少ない。


5. スマトラ式(Wet Hulling)

プロセス

インドネシアで一般的な方法です。湿った状態でパーチメントを除去するのが特徴です。

  1. 搬入
    コーヒーチェリーを加工場に搬入します。
  2. 果肉の除去
    果肉を取り除きます。
  3. 部分乾燥
    一部乾燥させ、湿った状態でパーチメントを除去します。
  4. 最終乾燥
    パーチメント除去後、完全に乾燥させます。

特徴

  • 重厚感のあるボディと独特のアーシー(大地のような)風味。

主に使用される産地

インドネシア(スマトラ、スラウェシ)

環境への影響

水の使用は比較的少ないが、湿気の多い環境が必要で、乾燥工程に注意が必要です。

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おれんじうさぎ

元STARBUCKSパートナー。元都内某カフェ店長。日本のカフェ文化を広めたい人。いつか自分のお店を出すことを夢見る人です。 ぜひ応援、Instagramのフォローお願いいたします。

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