テロワール(Terroir)とはフランス語で「土壌」を表す語「Terre」が派生した言葉です。
コーヒーだけでなく、ワインの世界でもよく使用されます。コーヒーやワインは産地の自然環境がフレーバーに大きく影響します。その取り巻く自然環境をまとめて「テロワール」と表現します。
地質、地形、日照、気温、湿度、雨量、そこに住む動物や昆虫、など様々な要因が重なって唯一無二のテロワールを成しています。その土地の歴史や文化が含まれることもあります。
コーヒーやワインは同じ品種であっても生産地が違うだけで、味が全く異なります。同じ品種を同じ国で育てても場所によって味に違いが生まれます。そのため、その土地特有の要素を合わせて表現する語句が必要だったのです。
サステナビリティへつながる
テロワールを重んじるということは、その土地特有の作物を作り、食文化を守っていくということです。
土壌によって育てられる作物には制限があり、合わない土壌で作物を育てようとすると、余計に農薬を使用したり、設備投資を行う必要がでてきてしまいます。その工程はコストがかかり、また地球に優しくないです。人件費以外の不必要なコストをカットすることで、労働環境を守ることができますし、地域独自の自然環境に適した農作物を作ること、すなわち自然に逆らわないことは環境保全につながります。
また、その地域の食文化が注目を集めることで、地域全体の活性化にもつながります。地域の特異性から生まれる作物の特異性は、希少価値のあるものです。
SDGs「持続可能な開発目標」達成の手がかりは様々な場面に散りばめられています。私たちの意識一つで少しづつ目標達成に近づけていきましょう。